カヌー・カヤックの役立つ基礎知識 #33「低体温症①」
アウトドア サポート ジャパン『カヌー(カヤック)のお役立ち情報』
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■低体温症(ハイポサーミア)とは
何らかの原因で中心体 温(直腸温)が35°C以下に低下した病態で、軽度であれば自律神経の
働きにより自力で回復するが、重度の場合や自律神経の働きが損なわれている場合は、 死に
至る事もある症状である。体温が低下するのは、身体内部で発生する代謝熱量と外部へ放出
される熱量のバランスがくずれ、放熱過多になるためです。
■症状
中心体温(直腸温) 意識 震え 心拍数
35 – 33°C(軽度) 正常 (あり) 正常
33 – 30°C(中度) 無関心 (なし) 軽度低下
30 – 25°C(重度) 錯乱・幻覚 (なし) 著明低下
25 – 20°C(重篤) 昏睡・仮死 筋硬直 著明低下
20°C以下(非常に重篤) ほぼ死亡状態 筋硬直
■低体温症による、水中での大人の平均生存時間
水温 疲労又は意識不明 水中での生存可能時間
0℃ 15分以下 15~45分
0~5℃ 15~30分 30~90分
5~10℃ 30~60分 1~3時間
10~15℃ 1~2時間 1~6時間
15~20℃ 2~7時間 2~40時間
20~25℃ 2~12時間 3時間~体力が続く限り
25℃以上 体力が続く限り 体力が続く限り
■水温が20℃以下(低水温)になると
水中では空気中より25倍も早く体温が下がります。水温・身体の大きさ・脂肪の量・及び水中での
動きに生存と関わりがあります。